豊田で法律問題でお悩みの方は「弁護士法人心」まで

弁護士法人心 豊田法律事務所

ダブル不倫をしている場合の慰謝料請求の注意点

  • 文責:所長 弁護士 武田彰弘
  • 最終更新日:2025年10月20日

1 ダブル不倫の場合は慰謝料請求が困難になることもあります

不貞行為の当事者双方に配偶者がいる状態で不貞行為に及んでいた場合(いわゆるダブル不倫)、不倫慰謝料の請求は通常の不倫よりも難易度が上がる傾向にあります。

不倫をした配偶者が、不倫相手の配偶者からも不倫慰謝料の請求を受けてしまう可能性があるためです。

特に離婚をせず、不倫をした配偶者と生計が同一である場合には、双方の慰謝料請求が打ち消し合う可能性があります。

相手側の被害者が請求できる不倫慰謝料の金額よりも、こちらが不倫相手に対して請求できる不倫慰謝料の金額が高い場合には、手元にお金が残る可能性があります。

以下、相手側の被害者よりも不倫慰謝料が増え得るケースについて説明します。

2 相手側の被害者よりも不倫慰謝料が増え得るケース

⑴ 相手側の夫婦よりも婚姻期間が長いケース

婚姻期間が長い場合、平穏な夫婦生活を送る権利がより強く形成されていると見なされる傾向があります。

例えば、20年以上問題なく婚姻生活を続けてきた夫婦の一方が不倫をされた場合、短期間しか婚姻生活をしていない夫婦に比べて、平穏な夫婦生活を送る権利が侵害された度合いが大きくなると考えられます。

相手側夫婦よりも婚姻期間が大幅に長ければ、こちら側が求めることができる慰謝料の金額も相手より大きくなる可能性があります。

⑵ 不倫が原因となって離婚や別居にまで至ってしまったケース

不倫が原因となって離婚や別居に至ってしまった場合、慰謝料額は増加する傾向があります。

不貞行為によって、不倫をされた側の持つ平穏な夫婦生活を送る権利が、完全に失われたと評価することができるためです。

また、養育監護がひつような小さな子どもがいる場合、家庭生活への影響も大きくなります。

相手側夫婦は夫婦関係を継続している場合であれば、こちら側が請求できる不倫慰謝料の方が大きくなる可能性があります。

⑶ 相手側の夫婦関係がもともと破綻していたケース

相手側の夫婦関係が、不貞行為の時点で既に破綻していた場合、相手側被害者からの慰謝料請求は認められないか、減額される可能性があります。

例えば、すでに別居していた場合や、離婚協議中である場合などが挙げられます。

不貞行為発覚前において、こちら側の夫婦関係には問題がなかった場合であれば、請求できる不倫慰謝料が相手よりも大きくなる可能性があります。

  • 電話法律相談へ
  • 選ばれる理由へ
  • 業務内容へ

弁護士紹介へ

スタッフ紹介へ